酒税法では、私たちが一般的に「日本酒」と呼んでいるものを「清酒」と記述しています。
そして、「日本酒」の名前を付けることが許されているのは、国産のお米を使って国内で作られた清酒だけです。
酒税法 で決められている「清酒」について解説!
清酒とは、米、米麹、水を主成分として、これらを発酵させてからこしたものを指します。また、アルコール度数は22度以下となっています。
他にも政令で定められた材料を加えることも可能です。これをわかりやすく言えば、清酒は、米、米麹、水を醸造してこしたもので、アルコール度数は22度以下となっています。
昭和の時代には級別制度がありました 今の日本酒の種類は?
昭和の時代には、日本酒には級別制度が存在していました。特級、1級、2級の3つに分類され、それぞれに酒税率が適用されていました。
特級は品質が優良なもの、1級は品質が佳良なもの、2級は特級、1級に該当しないものとされていました。
しかし、この級別制度は1992年(平成4年)3月に廃止され、特級は1989年(平成元年)3月に廃止されました。
廃止された後に高級種とされる「 特定名称酒」8種類と「特定名称酒以外」に大きく分類されました。
そして特定名称 酒に使われる白米は、3等以上に格付けされたものを精米したものに限られます。
「 特定名称酒」8種類と他に任意で 記載できる表示もあります
「特定名称酒」は、以下の8分類に分けられます
- 純米酒: 米と米麹だけを使用し、醸造アルコールを加えずにつくった日本酒日本酒。
- 純米吟醸酒:精米歩合60%以下の酒米だけを使用し、醸造アルコールを加えずに造った日本酒。
- 純米大吟醸酒:精米歩合50%以下の酒米だけを使用し、醸造アルコールを加えずに造った日本酒。
- 吟醸酒:精米歩合60%以下の酒米を使用し、一部に醸造アルコールを加えて造った日本酒。
- 大吟醸酒:精米歩合50%以下の酒米を使用し、一部に醸造アルコールを加えて造った日本酒。
- 本醸造酒:精米歩合70%以下の酒米を使用し、一部に醸造アルコールを加えて造った日本酒。
- 特別本醸造酒:精米歩合が 60%以下または特別な製造方法、一部に醸造アルコールを加えて造った日本酒。
- 特別純米収: 精米歩合60%以下 の 酒米だけを使用し特別な製造方法で、 造った日本酒。
「醸造アルコール」とは
日本酒の「副原料」として醪の段階で添加されるものですチューハイを作る時に使われる無色透明の甲類焼酎のようなもの。
原料は糖蜜やトウモロコシで、それを発酵・蒸留して造られています。
全ての日本酒に添加されるわけではなく 8種類の特定名称主の中でも「純米」がつかない4種類の日本酒に添加されます。
理由は香りを良くしたり、味わいをすっきりさせるために添加する場合があります。
表にまとめるととてもわかりやすい!
製造所が 任意で記載 できる事項の表示 もあります
「原酒」
絞った後に 加水調整しない清酒に表示できる。ただしアルコール調整のためのアルコール分1%未満の範囲で加水できる。
「生酒」
絞った後、一切加熱処理をしない清酒に表示できる。
「生貯蔵酒」
絞った後、加熱処理をしないで貯蔵し、出荷の際に加熱処理をした。清酒に表示できる。
「生一本 」
1つの 正造だけで醸造した純米酒に表示できる。
「樽酒」
木製の樽で貯蔵し、木の香りのついた清酒に表示できる。
などが表示できることになっています。
米を削る?精米歩合?何のこと?
精米歩合とは、酒米を白米にする際に外皮部分をどれだけ取り除いたかを示す指標です。
精米歩合が低いほど、酒米の心白部分だけを使用した高品質な日本酒となります。
おわりに
日本酒や清酒は様々な種類に分けられています。また、清酒の種類には、8つの特定名称があります。他に任意で表示することも可能です。
お酒を楽しむ際には、ボトルのラベルを眺めながら味わうと、より一層美味しさを感じることができるでしょう。ぜひお試しください。
さらに、日本酒には「精米歩合」という重要な指標もあります。
日本酒の歴史は非常に長く、太古の時代から経てきた変遷は非常に興味深いです。
日本酒は日本の歴史と密接につながっており、その製法や風味は日本文化の一部とも言えます。
日本酒を楽しむ際には、これらの知識を持つことで、一層深い味わいを感じることができるでしょう。是非、日本酒の世界を堪能してみてください。
次回は日本酒の歴史についてです お楽しみに。
sakediploma教本P10〜P17より
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